2023/07/04
洋式トイレには、「組合せ型(分離型)」と「一体型」が存在します。それぞれの違いを知ることで、自宅に最適なトイレを選びやすくなるはずです。当記事では、組合せ型(分離型)トイレと一体型トイレの違いと選び方について解説しています。ご自宅のトイレをリフォームする予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
組合せ型(分離型)トイレとは
「組合せ型トイレ」とは、トイレのタンク・便器・便座のそれぞれのパーツが別々に組み合わさっているタイプのトイレです。「分離型トイレ」とも呼ばれます。古くからあるトイレの形で、いまでも多くのトイレで採用されているため、多くの方にとって馴染みのあるトイレと言えます。
組合せ型(分離型)トイレのメリット
まずは、組合せ型トイレのメリットについて見ていきましょう。
故障した箇所を部分的に交換することができる
組合せ型トイレは、それぞれのパーツから成り立っているため、故障した箇所を部分的に交換することが可能です。トイレが故障した際の修理費も一体型トイレに比べて抑えられます。
必要な機能の便座を選択できる
組合せ型トイレは、こだわりたい部分や必要のない部分を自由に組み合わせることもできます。これにより、必要な機能を搭載したトイレを設置することができます。
組合せ型(分離型)トイレのデメリット
組合せ型トイレのデメリットは、「お手入れがしにくい」「スッキリとした空間ができにくい」の2つです。
お手入れがしにくい
組合せ型トイレは、それぞれのパーツが組み合わさっているため、パーツとパーツの間に隙間や溝ができてしまい汚れが溜まりやすい傾向にあります。一体型トイレに比べて、お手入れの難易度はやや高いと言えるでしょう。
スッキリとした空間ができにくい
組合せ型トイレは、別々のパーツから成り立っているからこそ、シルエットが気になる方もいらっしゃるかもしれません。デザインやトイレインテリアにこだわりたい場合は、一体型トイレを選ぶことをおすすめします。
一体型トイレとは
「一体型トイレ」は、パーツが全て一体となっているトイレを指します。近年よく見かけるようになったタイプで、全体的に凹凸が少なく、スッキリとした印象を与えるトイレです。
組み合わせトイレと違いタンクが樹脂でできているため、陶器特有のツヤ感がないのは好みがわかれる部分です。
一体型トイレのメリット
続いて、一体型トイレのメリットを紹介します。
デザイン性に優れている
一体型トイレは、トイレの各パーツが一体となっているため全体的にフォルムが滑らかでスタイリッシュな造りです。トイレの室内を広く見せることができ、お洒落なトイレ空間にマッチします。また、組合せ型トイレに比べて掃除がしやすい点もメリットです。
節水ができる
一体型トイレは、節水効果が高いのも特徴です。例えば、LIXILの一体型トイレ「アメージュZA」であれば、従来のトイレのおよそ69%も節水が可能で、年間約13,800円も節約できます。
手洗い器の有無を選ぶことができる
一体型トイレには、タンクの上部に手洗い器が付いているものと付いていないものがあり、自由に好きな方を選ぶことが可能です。また、タンクの高さが低いので、子供やお年寄りでも使用しやすく利便性に優れています。
一体型トイレのデメリット
一体型トイレのデメリットには、「故障した場合はパーツを全て交換することになる」「本体価格が高い」「専門業者に取付けを依頼する必要がある」の3つが挙げられます。
故障した場合はパーツを全て交換することになる
一体型トイレのデメリットとしてはじめに挙げられるのが、どこか一部のパーツが故障してしまった場合に、その他のパーツも全て交換しなければならいと言うことです。便器が故障する原因は、割れたりヒビが入ってしまうケースがほとんどなため、あまり起きませんが、便座のウォシュレット部分は、経年劣化しやすいため、購入してから時間が経つと故障する可能性が高くなります。
一般的なトイレのメーカー保証期間は、1~2年なので、最悪の場合は、3年でトイレを丸ごと全て取り換えなければならなくなるということも考えられます。
本体価格が高い
組合せ型トイレと比較して本体価格が割高な点も、一体型トイレにおけるデメリットのひとつです。もちろんシンプルな各パーツを組み立てるのと違い、緻密な設計を基に製造されているため、価格が高いのは当然と言えるでしょう。また、一般的な洋式トイレの価格が15万円前後である一方、一体型トイレの価格は10万円台から30万円近いものまで、商品によって価格にも違いがあります。
専門業者に取付けを依頼する必要がある
一体型トイレを取り付ける場合、温水洗浄便座の部分だけでなく便器の部分も交換が必要になります。そのため、DIYでの交換は不可能で、専門業者に取付けを依頼する必要があります。
ただし、最近では取付け工事オプションがある業者にお願いすれば、工事まで含めて安価にトイレを交換してもらえるので、こうした業者を選ぶのもひとつの手です。
トイレを選ぶ際に押さえておきたいポイント
ここまで、組合せ型トイレと一体型トイレの違いについて見てきました。それでは、実際にトイレを選ぶ際にはどのような点に注目すれば良いのでしょうか。以下では、トイレを選ぶ際に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
コストで選ぶ
コスト面では、組合せ型トイレの方が比較的リーズナブルな商品が多く揃っています。ただし、トイレは毎日のように利用する設備のため、安さだけを求めるよりも快適さを追求した方が、長い目で見た時の満足度は高まります。また、トイレ本体の価格だけでなく、節水性能を含めた長期スパンでの費用でトータルコストを考えることもポイントです。
レイアウトで選ぶ
レイアウトは、「トイレ内をどのような空間にしたいか」を前提に考えるのが良いでしょう。便器があるのはもちろんですが、手洗い器の有無と種類、収納の有無と種類、鏡の有無など、トイレ内をどのような空間にしたいのかによって、望ましいレイアウトは変わってくるものです。
一体型トイレと組合せ型トイレは、一方のデメリットをもう一方のトイレが克服し合っている関係です。デメリットに目を向けるのも必要なことですが、一体型トイレ・組合せ型トイレの選択に限っては、自分にとってどちらのトイレのメリットが大きいかを考えることが重要です。しっかり情報を集めて、後悔のないトイレリフォームを実現してください。
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