2022年9月27日 / 最終更新日: 2022年11月29日
レンジフードは、どの製品機種を選んでもあまり違いがないうえ、使い勝手も変わらないと思われがちですが、実はそれぞれのタイプで給気の仕組みや特徴が大きく異なります。
そこで今回は、システムキッチンのレンジフードの給排気のタイプや、同時給排気型のメリット・デメリットまで網羅的に解説します。ご自宅のレンジフードのリフォーム・交換を考えている方はぜひ参考にしてください。
システムキッチンのレンジフードの給排気のタイプ
システムキッチンに採用されているレンジフードの給排気のタイプは、主に「一般排気型」「同時給排気型」「強制同時給排気型」の3つです。まずは、それぞれのタイプの違いや特徴について見ていきましょう。
一般排気型
「一般排気型レンジフード」とは、ファンによって、排気のみを行うタイプのレンジフードです。3種類のなかで最も一般的なシステムとして知られており、キッチン近くに給気口を設けて、給気を確保する必要があります。
同時給排気型
「同時給排気型レンジフード」とは、ファンによる排気とレンジフード本体に設けた給気口から給気を確保するタイプのレンジフードです。
一般排気型などの通常のレンジフードは、排気だけを行うのが基本ですが、換気には通常、排気と同等の給気量が必要です。しかし、気密性の高い住宅などの場合、外からの自然給気が充分に得られず、給気量が足りないことから、「吸い込み不良」「異音」「隙間風の音が大きくなる」「扉の開閉に支障が出る」などの不具合が発生してしまいます。
一方、同時給排型レンジフードの場合、排気と同時に給気口が開くため、ある程度の給気量をまかなうことができるのです。
強制同時給排気型
「強制同時給排気型レンジフード」とは、ファンによって給気・排気を行うタイプのレンジフードです。タワーマンションなどの高層住宅の場合、レンジフードで排気するだけでは。室内の空気量が減ってしまい、室内に負圧が生じてしまいます。 これを防ぐために排気と同じ量の空気を同時に外部から取り込むものが、強制同時給排気型となります。
同時給排気型のメリット
同時給排気型レンジフードを使用するメリットには、「家に負圧がかかりにくい」「調理中にも足元が冷えにくい」「隙間風が入りにくい」「排出効率が高くなる」などが挙げられます。下記では、同時給排気型レンジフードのメリットを紹介します。
家に負圧がかかりにくい
一般的なレンジフードの場合、風量が大きいため室内が負圧になり、キッチン台の排水溝などから異音がしたり、ドアが勢いよく閉まったりします。一方、同時給排型レンジフードの場合は、その仕組み上家に負圧がかかりにくいため、このような現象がなくなります。
調理中にも足元が冷えにくい
同時給排気型のレンジフードの給気は、本体の上部にあるスリットから行われるため、足元から冷たい空気が入ってきて冷えるということを避けられます。調理中にも、空気に襲われることがなく、冷え防止になります。
隙間風が入りにくい
一般的なレンジフードは、引き違いの窓の上下や、床と壁の境目から冷気を引っ張ってしまうため、隙間風が入ってきやすいといったデメリットがあります。しかし、同時給排型の場合はこれを防ぐことができるため、隙間風により家の中が寒くなるといった心配がありません。
排出効率が高くなる
同時給排型は、給気後すぐに排気させる仕組みであるため、部屋の空気に影響をあまり与えません。加えて、一般的なレンジフードは、室内の熱を捨ててしまいますが、同時給排型の場合は、給気と同時に排気されるため、調理中の煙などの排出効率も高くなります。
同時給排気型のデメリット
さまざまなメリットがある同時給排気型レンジフードですが、使用には少なからずデメリットも存在します。以下では、同時給排気型レンジフードのデメリットについて説明します。
結露の原因になることも
同時給排気型レンジフードは、その構造上、どうしても冷たい空気の侵入を避けて通ることができません。冷たい空気が家の中入り込むと、ダクトが結露してしまうことも考えられます。
例えば、室内の湿度が25℃の場合、露点温度は6℃であるため、外気が6℃の場合は理論上ダクトが結露すると言うことになります。結露を放置してしまうとレンジフード本体の故障につながるため、結露対策は入念に行うことが肝要です。
コストがかかりやすい
同時給排気型のレンジフードは、その他のものと比較して商品価格が高い傾向にあります。加えて、施工にもコストがかかりやすいため、初期費用が高額になる可能性があります。
稼働音が気になることも
同時給排気型は、給気も排気もしっかり行うからこそ、多少稼働音が大きい傾向にあります。そのため、なるべく音のないレンジフードを探しているという方には、不向きかもしれません。
同時給排気型レンジフード設置時の注意点
同時給排気型レンジフードを自宅に設置する際には、いくつかの注意点に留意しておくことが重要です。ここからは、同時給排気型レンジフード設置時の注意点についてお伝えしますので、お目通しください。
結露対策は必須
冬場は冷たい空気が入るため、ダクトが冷えます。そのため、ダクトに室内空気が触れるとダクトが結露してしまうおそれがあります。これを避けるためにも、ダクトにはしっかり結露対策をしてください。
ダクト使いに注意する
同時給排気型のレンジフードは、「吸気ダクト」と「排気ダクト」の2本を、外壁を貫通して外部に出す必要があります。なぜなら、排気ダクトが長くなりすぎると、ダクトとの摩擦やカーブの抵抗によって有効な排気量が少なくなってしまうためです。「厨房排気ダクト用防火材」は、必ず排気ダクトに巻き付けてあげましょう。
排気口と給気口の距離を離す
排気口と給気口の距離が近い場合は、排気された汚れた空気が、再び外部吸気口を通って室内に流れ込んできてしまいます。そのため、外部の吸気口と排気口はできるだけ離しておくほうがベターです。
レンジフードのリフォームはマルタケにおまかせ
一般的なレンジフードの場合、ダクトのサイズは排気用の直径150mm程度にとどまりますが、同時給排気型のレンジフードは、給気用にも同じ径のダクトがついています。
そのため、ダイニングの足元を冷気が強烈な勢いで通ることはほとんどなくなり、冷え対策や隙間風の防止に役立ちます。
そのほかにも、「家に負圧がかかりにくい」、「排出効率が高くなる」といったメリットを有していますので、ご自宅のレンジフードの交換を検討されている方は、ぜひ同時吸排気型を選択してみてはいかがでしょうか。
愛知県大府市に本店を構える株式会社マルタケでは、リンナイやパナソニック、ノーリツなど、一流メーカーの同時級排気型レンジフードを、多数揃えています。
また、浜松にも店舗を設けておりますので、愛知県はもちろん、静岡県、岐阜県、三重県内での工事も可能です。お見積は無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。