2021年9月24日 / 最終更新日: 2022年5月7日
エコキュートは空気の熱も活用して、少ない電力でお湯を沸かせる設備で、家計にも環境にもやさしい点が特徴です。2001年に日本で初めて製品化され、2020年6月末で国内累計出荷台数が700万台を突破しました。省エネ耐久財の普及率は年々高くなっており、エコキュートも多くの家庭で導入されるようになってきています。そんなエコキュートには、どのようなお手入れが必要になるのでしょうか。今回はメンテナンス方法を紹介します。
エコキュートのメンテナンスの必要性
エコキュートは水をお湯に変えているだけであるため、メンテナンスの必要はないと考えている方も少なくありません。
しかし、水道水は純水ではなく、さまざまな不純物が含まれているため、その不純物が配管に付着してしまったり、沈殿物としてタンク内に溜まってしまったりする事態が起きてしまいがちです。タンクや配管の状態を良好に保ち、エコキュートを長く使うためには定期的なメンテナンスが必要です。
エコキュートのお手入れを長期間怠ってしまうと、次のようなトラブルも発生しやすくなります。
お湯が汚れる
不純物が溜まることで、目で見る分には変わりはなくとも、お湯が臭いという事態が起きてしまいます。お風呂に新しいお湯を張っても臭ければ台無しですよね。また、配管が汚れることでゴミが浮かんでくるというトラブルにもつながってしまいます。
電気代や水道代が余計にかかる
ゴミや不純物が溜まったまま使用し続ければ、エコキュートの稼働効率も下がります。気づいたら電気代や水道代の支出も増えていたということも。効率よく稼働させるためにも、タンクや配管はお手入れが必要です。
消耗品が壊れやすくなる
汚れたままエコキュートを使っていると、消耗品の故障を引き起こします。逃し弁や給水口ストレーナーは消耗品であるため、定期的にお手入れやメンテナンスをしておかなければ劣化しやすくなるため注意が必要です。
エコキュートの理想的なお手入れ頻度
エコキュートの理想的なお手入れ頻度は、貯湯タンクは年に2~3回程度がおすすめです。日々不純物を含んだ水を溜め続けていることを考えると、定期的にお手入れはしたほうがよいでしょう。
面倒に思えるかもしれませんが、これを行わなければエコキュートの故障の原因にもなりますし、お手入れを怠ってしまうことでエコキュートの寿命も縮んでしまいます。エコキュートの買い替えは数十万単位のお金が発生します。その点を考慮すると、多少の手間でもメンテナンスをした方が経済的です。
エコキュートのメンテナンスの方法
ここでは、エコキュートのメンテナンス方法をそれぞれの箇所ごとに説明していきます。
それぞれ行うべき頻度も異なりますので、以下を参考に、その箇所に合わせたメンテナンスを行ってくださいね。
最も重要な貯湯タンク
まず、エコキュートのメンテナンスで最も重要な貯湯タンクの手順です。タンクは、中を実際に洗うのではなく、排水をして沈殿した不純物を取り除きます。やり方としては、専用の「排水栓」を開き、約2分間タンクの水を排水するだけです。頻度としては、年に2~3回でOK。排水を行う前には、漏電遮断機をOFFにするのを忘れないようにしましょう。
また、給水口にはストレーナーが取り付けられています。ここはお湯を配管に流し込む際の入り口にあたり、ゴミが溜まってしまうとお湯の出が悪くなります。貯湯タンクのお手入れの際に、一緒にブラシなどを用いて掃除してください。
浴槽フィルター
浴槽フィルターとは、浴槽内部にある金具の内側にあるフィルターのことです。エコキュートのお手入れのなかで、最も頻繁に行ったほうが良い部分になります。
給湯や追い炊きの際には、ここを通ってお湯が出入りします。給水口ストレーナーをお湯の入り口とするのであれば、浴槽フィルターは出口になります。この浴槽フィルターが汚れていると、給湯や追い炊きの際に支障をきたすようになるのです。水垢は意外と早く溜まるもので、お手入れを長期間せずに放置しておくと、お湯の出が悪くなります。
また、ホコリや髪の毛など、さまざまなものが詰まりやすい箇所です。お手入れの際には金具を外して、中の異物を取り除くようにしてください。目安としては、週に1度のお手入れが効果的です。
配管
配管は、エコキュートのタンクと浴槽の間にあるお湯が循環する管です。使用中はお湯が循環し続けているため、汚れがつくことはあまりありません。しかし、停止している時間が長ければ水が溜まって、水垢などが汚れの原因となりえます。
多くのエコキュートには配管の自動洗浄機能がついていますが、ついていない場合には、まず日常的に手動で洗浄ボタンを押す習慣を身につけてください。
また、通常の洗浄だけでは取り除けない汚れもなかにはあり、少しずつ溜まってきてしまいます。そのため、定期的に専用の洗浄剤を使って配管を掃除する必要があります。掃除の目安としては、半年に一回程度です。汚れがひどいと、配管から出てきた汚れが浴槽内に浮き出るケースもあるので、必要があればその都度、洗浄剤による配管掃除を行いましょう。洗浄剤は、薬局やドラックストアで販売している風呂用の配管洗浄液を用いてくださいね。
漏電遮断器と逃し弁の操作確認
漏電遮断器はエコキュートが万が一漏電してしまったときに、電気を自動的に切るための安全装置です。漏電遮断器が作動していなければ、家全体のブレーカーが落ちてしまい、上がらない状態となってしまいます。年に2~3回の頻度で、点検ボタンが作動するかどうかを確認しておきましょう。
逃し弁は水からお湯になるときの膨張分を排水し、タンクを守る安全装置です。これが正常に動作しなければタンクが変形し、故障や水漏れの原因になります。
これも漏電遮断器と同じく、年に2~3回の頻度で逃し弁レバーを使って操作し、動作確認を行いましょう。逃し弁レバーを上げて排水を始め、正常であることを確認したのちに、逃し弁レバーを戻すだけでOKです。どなたでも簡単に行えます。
水漏れと凍結防止も忘れずに!
水漏れと凍結対策も重要ですので、忘れずに行ってください。水漏れの点検は、年に2~3回、タンクの排水をするタイミングと合わせて目視で確認すると良いでしょう。
凍結防止の確認は、冬が近づいてきたタイミングで早めに凍結防止ヒーター(市販品を)の電源を入れて、凍結防止機能が稼働しているかどうかを確認しましょう。
保温工事をしていても、冬場は本体の周囲温度が0℃以下になると配管が凍結してしまう場合があります。凍結のおそれがある際には、水を少量流し続けるなどの防止処置を取ると改善されるはずです。凍結してしまうと破損したり、エラー表示につながったりしてしまうので、未然に防ぐための注意が必要です。
エコキュートのお手入れは業者に頼むべき?
エコキュートのお手入れは自分で済ませていいのか、業者に頼むべきなのか悩まれる方もいるかと思います。自分では見つけられなかった劣化部分を発見するためには、お手入れも含めた定期的なメンテナンスを、業者へ依頼するのがおすすめです。
お手入れに慣れている業者へ頼むことで、エコキュートが完全に壊れてしまう前に対処することができます。
エコキュートの交換はマルタケにおまかせ!
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