エコキュートを使用している方のなかには、タンク内のお湯を飲用したいと考える方もいるのではしょうか。
たしかに、タンク内のお湯を飲用できたらエコなうえ節約にもつながりますよね。
しかし、エコキュートのタンク内のお湯は、飲用に適していないのが実情です。当記事では、エコキュートのタンク内のお湯が飲用できない理由とお湯が飲用できる機種について解説します。
ご自宅でエコキュートを使用されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
エコキュートのタンク内のお湯は飲用できるの?
結論からお話すると、エコキュートのタンク内のお湯は基本的に飲用に適していません。
実際にエコキュートを販売している多くのメーカーが、「エコキュートのお湯は、そのまま飲用するのには適していない」と取扱説明書に記載しています。
厳密には飲用を禁止されているわけではないので、あくまでも自己判断となりますが、健康のためにも積極的に飲むような行為は避けた方が良いでしょう。
エコキュートのタンク内のお湯が飲用できない理由
ここまでの話を聞くと、エコキュートのお湯は安全性に問題があるのではないかと疑問に思う方もいるかもしれません。
しかし、エコキュートのお湯は一度沸かしていることにより、中に含まれるウイルスや病原体などが滅菌され、高い安全面が保たれています。
それではなぜ、エコキュートのお湯は飲用に適していないと言われているのでしょうか。ここからは、エコキュートのタンク内のお湯が飲用できない理由について解説します。
水道法で定められた飲用の基準を満たさないから
飲用可能な水かどうかは、水道法により、厳しく取り決めがなされています。
長期間飲用をしても人体に問題がないかを全51の項目から判断しており、これらの基準をすべてクリアしたもののみが飲用水として認められています。
特に日本の水道法は、諸外国と比べて水質基準項目が多く設定されており、その数値も大変厳しい値になっています。
エコキュートのお湯は、高温に温められた後、長時間タンク内に貯蔵される仕組みとなっており、取り込まれた水道水は、温められる際にカルキ(残留塩素)が抜けてしまいます。カルキが抜けてしまった水は、水道法により指定されている水質基準を満たさない可能性があります。そのため、エコキュートのタンク内の水(カルキが抜けた水)は飲料水に適さず、飲用ではないとされているのです。
給水管や給湯管から出る汚れや不純物がエコキュートのタンク内に付着・沈殿する可能性があるため
エコキュートを使用している間は、お湯が循環しているため、タンク内に汚れや不純物が付着することはほとんどありません。
特に、タンク内のお湯は空気に触れることもなく、高温に沸き上げられていることから、おおむね滅菌状態になります。
しかし、エコキュートを使用していない時間では、水が蓄積します。さらにタンク内の温度が低下することにより、滅菌状態も維持できないため、どうしても水道水の中に含まれる汚れや不純物が、タンク内に付着・沈殿している可能性を否定できないのです。
エコキュートでお湯が飲用できる機種はあるの?
エコキュートのタンク内のお湯は、原則として飲用に適していないとお話ししましたが、なかには飲用が認められている機種も存在します。
それが、日立社が販売している「水道直圧エコキュート」です。
水道直圧エコキュートに搭載されているパワフルシャワーは、水道直圧給湯であるため、従来のエコキュートのように、お湯を貯湯タンクに貯める必要がありません。そのため、水道水の水質が変わる心配がなく、従来のエコキュートのようにお湯を煮沸しなくてもそのまま飲用できるのです。
煮沸したタンク内のお湯は飲用できる?
エコキュートのタンク内のお湯は、煮沸すればそのまま飲用することが可能です。
しかし、エコキュートを購入して長年経っており、定期的なメンテナンスを行っていない場合は、タンク内に汚れや不純物が蓄積されている可能性があります。
そのような場合、たとえ煮沸をしたとしてもお湯に不純物が混入してしまう懸念が考えられます。
そのため、エコキュートのタンク内のお湯を煮沸して飲む場合は、メンテナンスをしっかりしているかをチェックしましょう。
エコキュートのタンク内を清潔に保つためには?
エコキュートのタンク内を清潔に保つためには、定期的に掃除やメンテナンスを行うことが効果的です。以下では、エコキュートの配管の掃除方法と貯蔵タンクの掃除方法をそれぞれ説明します。
配管の掃除方法
配管洗浄では、専用の洗剤を使ってエコキュート内の配管を洗浄します。具体的な手順は、以下の通りです。
1.浴槽の循環口よりも多めに水を張る
2.専用の洗浄剤を入れ、洗浄ボタンを押して洗浄を開始する
3.1時間ほど経過したら洗浄を止め、浴槽内のお湯を排水する
4.お風呂の栓を閉じて、浴槽に水を張りなおす
5.再度、洗浄ボタンを押し水を循環させて30分程度配管の中をすすぐ
5.浴槽内の水を抜いて、浴槽を掃除する
配管の掃除は、6ヶ月ごとに行うことが推奨されています。配管掃除により水質を保つことは、エコキュート本体を長持ちさせることにもつながります。
貯湯タンクの掃除方法
エコキュートの貯蔵タンクの洗浄は、タンク内のお湯をすべて排出することで行います。具体的な手順は、以下の通りです。
1.はじめに漏電遮断機をOFFの状態にする
2.給水配管専用止水栓と逃がし弁レバーを開ける
3.貯湯タンク内に空気を入れて、内部が真空状態にならないようにしてから、排水栓を開けて1分以上排水する
4.水抜きをしてから逃がし弁レバーを閉じ、漏電遮断器をONにする
5.お湯が出るかをチェックする(最初は空気が含まれた水が排出されますが、数秒間お湯を出した状態にすれば、通常通り水やお湯が出ます)
貯湯タンクの清掃は、1年に3回程度行うのがおすすめです。しかし、冬季の水抜きは非常に手間がかかるため、寒い時期を避けて掃除をするのが良いでしょう。
また、購入から長い年月が経過したエコキュートは買い替えを検討するのもひとつの手です。エコキュートの耐用年数は、およそ10年と言われており、10年を超過したエコキュートは不具合や故障などのトラブルが発生するおそれがあります。
日々の生活に欠かせないエコキュートを安心・安全に使うためにも、この機会にメンテナンスや買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。
ご自宅のエコキュートのリフォームはマルタケにおまかせ!
今回は、エコキュートのタンク内のお湯が飲用できない理由についてお伝えしました。ご自宅のエコキュートをリフォームしたいと考えている方は、ぜひマルタケにお任せください!
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