2022年4月12日 / 最終更新日: 2022年11月29日
コラム, ビルトインガスコンロ, 給湯器
私たちの生活に必要不可欠なガス。代表的なものには、「都市ガス」と「プロパンガス」が挙げられますが、それぞれにはどのような違いがあるのでしょうか。また、双方を比較するとどちらの方がガス代を節約できるのでしょうか。この記事で詳しく見ていきましょう。
都市ガスとLPガスの比較
都市ガスとプロパンガスはどちらも料理や給湯に使いますが、さまざまな違いがあり、ガスの原料と成分・供給方法・供給エリアなどが異なります。ここでは、都市ガスとプロパンガスの違いを簡単にまとめました。
ガスの原料と成分
都市ガスの原料は、「液化天然ガス(LNG)」で、主成分は「メタン」です。一方、プロパンガスの原料は、「液化石油ガス(LPG)」で、主成分は「プロパン・ブタン」となっています。
供給方法と発熱量
都市ガスは、地下に埋められたガス導管を通してガスを供給していますが、プロパンガスでは各家庭にガスボンベを配置してガスを供給しています。
そのため、プロパンガスでは定期的にガスボンベの交換が必要になるなど、ガスの供給方法に大きな違いが存在します。また、発熱量は都市ガスが1㎡あたり10,750kcalであるのに対し、プロパンガスは24,000kcalと、プロパンガスの方がおおよそ2倍以上も熱量が高いのです。
供給エリア
都市ガスは、地下のガス導管が必要であることから、主に都心部にて多数の利用者を対象に供給されています。
一方、プロパンガスはボンベと簡単な装置があれば全国どこでも供給可能なため、人口の少ないエリアや住居ごとの距離が離れている地方でも利用できます。
料金体系
都市ガスの料金は、2017年4月に市場が自由化されるまで、政府の認可が必要な「規制料金」でした。現在は規制がないため、都市ガス会社は自由に料金を設定することができます。
しかし、さまざまな理由から規制料金と大幅に差がある料金を提示している都市ガス会社はまだ見受けられません。
一方で、プロパンガスはガス会社が値段を決めることができる「自由料金制」を採用しています。規制料金のように基準となる値段が存在しなかったこともあり、プロパンガスは販売店により料金もバラバラであることが最大の特徴といえるでしょう。
都市ガスとLPガスの普及率
資源エネルギー庁が発表している公式データによると、2013年時点の都市ガスの需要件数は約2900万件で53%となっています。一方、プロパンガスの需要家件数は約2500万件で44%です。
普及率で比較すると、若干都市ガスのほうが普及していますが、都市ガスが普及しないエリアは多く存在します。なぜなら、都市ガスを利用するためには、ガス導管を地中に張り巡らせなけらばならず、莫大な導入費用が発生するためです。
そのほかにも、プロパンガスから都市ガスへの変更には使用機器の改造や調整が必要であり、手間と費用がかかります。加えて、導入エリアの地質的な問題や住民の掘削許可が下りづらいこと、電力自由化によりプロパンガスを選択する家庭が増えていることも都市ガスが普及しない理由となっています。
プロパンガス代の節約方法
ここまで、都市ガスとプロパンガスの違いやそれぞれの普及率についてお話してきました。では、プロパンガスを使用している家庭はどのような方法を用いることで月々のガス代を節約できるのでしょうか?ここからは、プロパンガス代の節約方法について紹介します。
浴室の使い方を見直す
まずはガスの利用のメインとなるお風呂の節約方法を紹介します。
給湯温度を高くしすぎない
高い温度のお湯を沸かすためには、より多くのエネルギーが必要になるため、給湯温度が高ければ高いほどガス代もそれに伴って上がります。
無駄なエネルギー消費を抑えるためにも、給湯温度は38〜40度に設定しましょう。
追い焚きはなるべく使わない
冬場の寒い時期にはとても便利な「追い焚き機能」ですが、当然のことながら追い焚きをする度にガス代も発生します。
そのため、なるべく追い焚きは使わず、お湯が沸いたらすぐに入ることがガス代の節約へとつながります。また、自動追い焚き機能がある場合は、設定温度に注意が必要です。設定温度を高くしすぎると、冷めていないのに追い焚きされ続けてしまうためです。
キッチンの使い方を見直す
続いてキッチンの節約方法を見ていきましょう。調理中にもガス代の節約ポイントはたくさんありますよ。
電子レンジを上手く活用する
ジャガイモや人参など、火の通りにくい食材は、下茹での代わりにレンジで火を通しておくと、調理の際にガスをあまり使わなくて済みます。また、スープ類を再度温めるときにも火にかけるのではなく、お皿に移して電子レンジで加熱すれば、ガス代をより節約できます。
お湯はなるべく電子ケトルで沸かす
お茶やコーヒーなどを飲むために少しお湯が欲しいときは、やかんではなく電気ケトルで沸かすのがおすすめです。調理頻度の高いお味噌汁も、具材によっては最初に電気ケトルでお湯を沸かしてから作ると、ガス代が抑えられます。
オール電化にする
オール電化に変更することも有効な手法のひとつです。ガスは都市ガス・プロパンガスに関わらず、原則「基本料金」がかかります。
これはガスを一度も使用しなくてもかかってしまう費用で、都市ガスは約700~800円、プロパンガスは1500円~2000円ほどです。オール電化にしてガスの契約をやめることで、これらの費用をすべて浮かせることができます。
ガス会社を変える
ガス料金を根本的に安くする方法は、今の料金よりも安いプロパンガス会社へ変更することです。最近は、基本料金や従量料金を他より安い価格で提供しているガス会社が増えてきています。
ガスの単価が変わればその分節約になりますので、適切な業者へ変更できれば大きくガス料金が変化します。
クレジットカード払いにする
ガス代の支払い方法には、「振込み」以外にも「口座振替」や「クレジットカード払い」があります。
ただし、月々の支払いを口座振替にすることで割引が受けられる「口座振替割引」は、ガス会社によって取り扱いや割引額が異なるため、変更前にきちんと確認しておくことが重要です。
また、口座振替割引がない場合は、支払方法をクレジットカードにして、カード会社のポイントを貯めることがおすすめです。
毎月のガス代とクレジットカードのポイント還元率を計算したうえで、お得になる支払方法を選択しましょう。
自宅のガス機器の交換はマルタケにおまかせ
今回は、都市ガスとプロパンガスの違いや、プロパンガスの節約方法について解説しました。ガス代は自宅に合った設備の導入や、正しい使い方を理解することで月々の費用を抑えることができます。
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