2021年7月27日 / 最終更新日: 2022年6月22日
一般住宅のキッチンで使われるガスコンロの寿命は早くて5年、長くても10年程度です。減価償却資産として法令で定められた、ガスコンロの法定耐用年数は6年であり、決して長くはありません。
しかし、ガスコンロにもプロパンや都市ガスタイプのもの、またシステムキッチンに組み込まれたビルトインタイプや取り外し可能な据え置きタイプとさまざまです。それぞれで寿命は変わってくるものでしょうか。また、何を基準に交換の判断をしたら良いものでしょうか。
今回は意外と知られていないガスコンロの寿命と、交換時期について紹介します。
コンロのタイプによる寿命の違い
ビルトインタイプと据え置きタイプのコンロを比較した場合、前者の寿命は約10年、後者は約5年です。ビルトインタイプのほうが寿命は長いといえます。
プロパンガスと都市ガスを比較した場合、コンロ本体の寿命に大きな差はありませんが、本体とガス栓をつなぐガスホースの寿命に差はあります。
プロパンガスコンロに使うオレンジ色のホースの寿命は約3年、都市ガスコンロに使うクリーム色のホースの寿命は約6~7年です。使用環境によって寿命は多少変わりますが、劣化を放置しておくとガス漏れが発生するおそれがあります。そのようなことがないように、ゴムの弾力やひび割れの有無は定期的にチェックしましょう。
ガスコンロの寿命を判断するポイント7つ
ガスコンロの使用年数に関わらず、以下の症状が現れるようになったら、交換が必要になるかもしれません。
- 点火しにくく、火が点いてもすぐに消えてしまう
- 着火時や使用時に異音がする
- ガス臭い
- コンロの火の付き方に偏りがある
- コンロの火の色が赤やオレンジ
- 炎からススが出る
- エラー表示が出てリセットしても表示が消えない
これらの症状が出たからと言って、必ずしも寿命を迎えたとは言い切れません。まずは次の章で紹介する応急処置を試してみて、それでも改善されないようであれば、本格的に交換を検討しましょう。
ガスコンロの不具合発生時の対処法
ガスコンロの不具合が発生したときには、まず以下の5つを確認してみてください。
コンロ本体の乾電池を交換してみる
ガスコンロがうまく点火しない場合、まずは本体の電池を交換してみましょう。多くのコンロには単一乾電池が使用されています。半年以上乾電池を交換していないのであれば、電池切れの可能性が考えられます。
バーナーキャップやその周りを掃除してみる
点火すると炎が出てくる、ギザギザの溝が付いた部品は「バーナーキャップ」と呼ばれるものです。このバーナーキャップが汚れていると目詰まりを起こし、発火位置が偏りがちです。
汚れを放置しておくと異臭や一酸化炭素中毒、さらには火災にもつながりかねません。定期的に掃除をするようにしましょう。
バーナーキャップがはまっているか確認する
バーナーキャップが浮いていると、発火しにくくなります。掃除をした後にはきちんと乾燥させて、浮きや傾きがないようにセットしましょう。火の色が赤やオレンジになってしまっている場合も、バーナーキャップの掃除や取り付け方に気を配ると、正常時の青色に戻るかもしれません。
グリルを掃除してみる
異臭がする場合や、煙が立ち上る場合は、グリルの部分に食材のカスや油がこびりついている可能性が考えられます。一度グリルを取り出して掃除をしてみましょう。異臭や煙が消えて、また通常通りコンロを使えるようになるかもしれません。
安全装置を確認する
2008年以降に販売されたガスコンロには、バーナーの全口に「調理油過熱防止機能」と「立消え安全装置」の搭載義務が課せられています。これらの安全装置はまとめて「Siセンサー」と呼ばれています。
Siセンサーは吹きこぼれや煮こぼれ、調理油からの火災を防いでくれますが、誤作動の発生も珍しくありません。センサーが汚れると誤作動が起きやすいため、定期的なメンテナンスを行いましょう。
ガスの元栓とホースの状態を確認する
ガスコンロの状態は正常でも、元栓とコンロをつなぐガスホースが曲がっていたり、劣化したりしていると、スムーズに動きません。きちんと元栓は開いているか、ホースは直線状になっているかどうかを確認しましょう。ガスホース自体はホームセンターで購入可能で、自分でも交換できますが、取り付けが甘いとガス漏れを起こすおそれがあります。心配な方は業者に依頼をするようにしてください。
ガスコンロの修理と交換の判断基準
不具合発生時の対処法が功を奏さなかった場合、ガスコンロ本体が故障している可能性大です。この際、ガスコンロを修理か交換かで悩む人も少なくないでしょう。
ガスコンロがメーカーの保証期間内であれば、一度製造元に相談してみることをおすすめします。無償で部品の交換をしてくれるかもしれません。
購入から5年以上が経過している場合は、新しく購入したほうがスムーズかつ間違いがありません。製造から5年以上が経過したガスコンロの交換部品は製造中止になっているためです。コンロは年々進化していますので、下手に修理をするよりも、新しいものに取り換えたほうがお得に済ませられるかもしれません。
寿命を迎えたガスコンロの交換方法
据え置きタイプのガスコンロの場合、ガスコンロと元栓をホースでつなぐだけですので、資格を持っていなくても自分で交換可能です。家電量販店などで販売されているガスコンロとガスホースを購入して、一人で交換する方もいます。
しかし、取り付けが甘いと点火しませんし、最悪ガス漏れ事故を起こしかねないため、少しでも不安のある方は業者に依頼することをおすすめします。
一方、ビルトインタイプコンロはガス管を触る作業になるため、ガス工事士の有資格者でなければ交換することができません。安心してガスコンロを使えるように、信頼できる業者に交換依頼をするようにしてください。
ガスコンロの交換費用の相場
ガスコンロの交換を業者に依頼するときに気になるのが、交換費用です。ガスコンロを新たに購入し、業者に交換をしてもらうときには、主に以下の費用が発生します。
- ガスコンロ本体の費用
- ホースなどのオプション費用
- 業者の作業
- 出張費用
据え置きタイプのガスコンロ本体の相場は約3~5万円、ビルトインタイプの相場は7~15万円程度で、大きな差があります。業者の出張費用は1~3万円程度で、大掛かりな工事や遠方の業者を呼ぶことになれば、その分費用がかさみます。
ガステーブルのガスホース本体は1,000円程度で、自分で購入する方もいますが、口径や種類を誤ると買い直しになります。交換を依頼するのであれば、業者にまとめて依頼したほうが良いでしょう。
※マルタケでは、ガステーブルの交換・修理は承っておりません。
寿命を迎えたガスコンロの交換はマルタケにおまかせ!
料理を作ったり、お湯を沸かしたりと日常生活に欠かせないガスコンロ。そのガスコンロが不具合を起こしたときには、すぐに応急処置をして原因を探りましょう。
寿命を迎えたガスコンロを放置しているとガス漏れや異臭など、思わぬトラブルを招く可能性があります。そのようなことがないように、業者に依頼して新しいものに交換してもらいましょう。
ビルトイン、据え置き、いずれのタイプでもガスコンロの価格や機能は多種多様です。予算や自分に必要な機能を考えたうえで選ぶようにしてください。
マルタケはガスコンロのラインナップが充実していて、お客様にぴったりな製品を紹介しております。急なガスコンロの不具合にも、できるかぎりスピーディーに対応させていただきますので、お困りの方はぜひご相談ください。